2018年2月21日水曜日

民話 一羽のカラス

蕎麦屋の店先にある喫煙所で

雪景色を見ながらタバコを吸っていると

店内から表に出てきた村民らしき人が

目の前にいる二羽のカラスに対して


わーはっはっはっ


わーはっはっはっ


と声をあげる








あのカラス喋るんですよ








多分俺に話しかけている





まずいな…




コレは無視できる感じでもないし…




わーはっはっはっ





なんかそれっぽい返しをせねば




わーはっはっはっ



でもなんかオッチャンのスイッチ入って



わーはっはっはっ



お兄さんもどうぞ

とか言われるとまずいし…


んー






あのカラスは二羽とも喋るんですか?









我ながらパーフェクトな返しだ










いやアイツだけですよ





一羽のカラスを指差す




犬の鳴き声とかもできるんですよ



わーはっはっはっ




どっからどう見ても

二羽の違いはわからないが

オッチャン的には

コイツだという何かがあるんだろう

まずその前に

先程からの

オッチャンの呼びかけに

カラスからのレスポンスは一切ない










とか思っていたら




ついに


待ちに待った





カラスからのレスポンスが!











カー









…。









そりゃそうだろう






今日は調子が悪いみたいですね


アイツ喋るんですよ


と言い残し


オッチャンは消えていった





目の前の木に止まった二羽以外にも

敷地内にはソコソコの数のカラスがおったそうな































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